妊婦検診で「ちょっと胎児の頭が大きいですね」と言われたら。

赤ちゃんが順調に育っていないの?

何か病気があるの?

ちゃんと生まれてきてくれるのかな?

と、不安になるお母さんも多いですよね。

でも安心してください。ほとんどの場合はただ赤ちゃんの個性です。胎児の頭が大きくなる原因や病気の可能性について、またお母さんの生活で注意することなどをお話します。

胎児の頭が大きいと言われたら

妊婦検診の際に受けるエコー検査では、胎児の様子を目で見るだけでなく、体の各部位の大きさを測って順調に胎児が育っているか調べます。

検診後にもらえるエコー写真には、様々なアルファベットと数字が書いてありますが、このなかで頭の大きさは「BPD(児頭大横径)」と「FOD(児頭前後径)」という数字があらわします。

人間の頭はまん丸ではなく楕円形をしていますので、BPDが正面から見たときの横幅、FODが額から後頭部の前後幅になります。胎児の体格は妊娠週数によって平均的な大きさがわかっていて、正産期直前の妊娠36週ごろですと胎児ちゃんのBPDはおよそ8から9cmほど。

そこから出産予定日となる妊娠40週までに、10cm弱まで成長します。

これよりも極端に大きすぎる、小さすぎる場合には病気や発育不良、太りすぎの可能性がでてきます。

とはいえ、エコーでの計測は実際にメジャー等で計るのと違い、微妙な誤差が出て実際の赤ちゃんの大きさとは違ってしまいがちですし、少々の大きい小さいはほとんどの場合ただの個性ですので、心配はいりません。

妊娠中はホルモンバランスが不安定でお母さんの意思に関わらず感情的になってしまいやすい為、「普通よりも大きい」などと言われるとショックで悲しくて涙がでてしまったというような方もいます。

しかし実は、ただ「大きめ」と言われただけでしたら、何も問題ありません。

インターネット等で調べると、頭が大きい原因として水頭症やダウン症といった怖い病名が並びますが、もしもこれらの可能性がある場合には、医師はその事をお母さんにきちんと伝えてくれます

ですので、頭が大きいという事意外に何も言われていないのでしたら、病気による可能性はほとんどないと考えてよいのです。

確かに、水頭症やダウン症は胎児の頭が大きくなる原因となりますが、その場合には「少し」ではなく「とても」大きくなってしまったり、頭が大きい以外の症状が同時にあらわれます。

お医者さんは毎日たくさんの妊婦さんを検診していますので、時には妊婦さんにとって言葉が足りない方の場合も時にはありますが、「問題があると詳しく言われない」という事は「問題がない」という事です。

安心して、ゆったりした気持ちで次回の検診を待ちましょう。

大きいと難産になるの?

病気以外で心配なのは、胎児の頭が大きいと難産になりやすいのではないかという点ですね。

実はこれも、一概には言い切れません。

お産の進み方は赤ちゃんの頭の大きさ以外にも色々な条件が重なって変わってきます。

たとえば、赤ちゃんの姿勢やお腹の中での位置、お母さんの骨盤の形や大きさ、お母さんと赤ちゃんの体調など、たくさんのことが関わってきます。お母さんの体型が人それぞれなように、体の中の骨盤の形や大きさも人それぞれ。

赤ちゃんが大きくてもお母さんの骨盤が大きく開くタイプでしたら安産という事もありますし、逆に小さめ赤ちゃんでもお母さんの骨盤が狭くて通れず難産や帝王切開になる事もあるのです。

お母さんの骨盤の形と大きさはエコーである程度分かりますので、赤ちゃんの大きさとお母さんの骨盤のサイズが合わず赤ちゃんが通りにくいかもしれないという場合には医師から児頭骨盤不均衡(じとうこつばんふきんこう)に関する説明があり、念のためにレントゲンをとって赤ちゃんがお母さんの骨盤を通れるか確認したり、予定帝王切開の予定を相談することもあります。

そういった確認が特にない場合には、こちらも大丈夫という事です。

日常の生活で気をつけることは?

病気や個性以外の胎児の頭が大きい場合の原因として、お母さんの急激な体重増加が考えられます。

安定期以降になると「つわりも終わって、ご飯が美味しくて」「普段食べない脂っこいものや甘いものが食べたくて仕方がない」と悩まれるお母さんも多いのですが、糖分とカロリーの取りすぎは妊娠糖尿病の可能性もあがりますし、急激に太りすぎると産道に脂肪がついて赤ちゃんが通りにくくなってしまいます。

特に果物は、ビタミンが豊富でヘルシーな食べ物というイメージからつい食べ過ぎてしまう妊婦さんも多いのですが、果物は多くても1日200gに留めましょう。
果物200gは、みかんなら2個、りんご1個、バナナ2本程度の分量です。

甘いお菓子を食べる場合はバターやクリームを使った洋菓子はなるべく控え、あんみつや水ようかんといった比較的低カロリーの和菓子がオススメです。
とはいえ、妊娠中の過度なダイエットは禁物。

お腹の中で胎児を育てる為にはお母さんの栄養バランスも大切になってきますので、炭水化物抜きをはじめとする「○○抜きダイエット」は絶対にやめましょう。
食事の最初に野菜たっぷりの汁物をゆっくり食べるだけでも、妊婦さんには十分な食事制限になります。

スープは冷えが大敵の妊婦さんをお腹の中から暖めてくれますし、たっぷり作り冷蔵庫で保存する事もできますから、身動きがとりにくい妊娠後期のお母さんの強い味方です。

脂質や糖質は控えめを心がけつつ、炭水化物、たんぱく質、野菜をバランスよく食べて、元気な赤ちゃんとの出会いを楽しみに待ちましょう!

最後に

胎児の頭が物理的に母体の骨盤を通過できない状態のことを、医学用語で児頭骨盤不均衡(じとうこつばんふきんこう)といいます。仮に診断された場合、帝王切開となりますが、母体と胎児のためにも安全第一にととられる判断なので、不安にならないでくださいね。