赤ちゃんが一生懸命美味しそうに飲むお母さんの母乳。小さな赤ちゃんは、母乳やミルクから生きて成長していく為の栄養を摂っています。

でも、ミルクとは違い母乳の味や成分はいつも一定ではないのです。

お母さんの母乳の味が急に変わると、敏感な赤ちゃんは母乳を飲むのを嫌がってしまう時があります。母乳の味と成分が変わる原因はなんでしょうか?トラブルの少ない母乳育児のコツはあるのでしょうか?

母乳は、お母さんが食べた物でできています

母乳は、お母さんのおっぱいの中にある乳腺という場所で作られます。

一番大切なのは、出産から1週間ほど分泌される初乳。

最初は少量しか出ないことの多い母乳ですが、その少量の初乳のなかにはIgA抗体やラクトフェリンといった赤ちゃんを守る成分がたっぷりと含まれていますので、ミルクを足す場合でもまずは母乳を吸ってもらいましょう。

出る、出ないでお母さんを悩ませる母乳の量ですが、お母さんのおっぱいの大きさと母乳の出やすさには関連性はありません。

では何が関係あるのかというと、お母さんの心身の健康状態や栄養状態、食べた物が関わってきます。バターや生クリーム、揚げ物といった高脂肪の食事を続けてしまった場合、母乳の脂肪分が多くなり、しつこい味になってしまう事があります。

脂肪分の多すぎる母乳は赤ちゃんに嫌がられる可能性があるだけでなく、お母さんの母乳分泌量が多くなる為に赤ちゃんがお腹いっぱいになり飲み残してしまい、それが乳腺で詰まって炎症をおこしてしまう乳腺炎の原因となります。

どの程度で味が変化するのか、乳腺炎になるのかというのは個人差が大きい為、授乳中は我慢をし過ぎてストレスにならない程度にあっさり目の食事を心がけ、油脂を使ったメニューは自分の体の様子と赤ちゃんの機嫌を見ながら少しずつ取り入れましょう。我慢ができずに脂っこいものをたくさん食べてしまった場合には、搾乳しておっぱいに母乳が溜まり過ぎないよう調節しておくと良いですよ。

同様に甘いものも、極端に制限する必要はありませんが、控えめにしておくと母乳のトラブルを減らす事ができます。
香辛料の強い食べ物、粘度の高い食べ物も注意が必要です。

お餅やシチュー等のとろみの強い食べ物は、栄養状態の悪かった時代には「母乳に良い」とされていましたが、お母さんの栄養状態の良い現代では母乳の出をよくしすぎて乳腺が詰まる可能性が高くなります。

にんにくやスパイス類はその独特の味が母乳に移行しやすくなっています。

味が変わってもまったく大丈夫!という赤ちゃんもいるのですが、なかには味の変化に敏感で嫌がる赤ちゃんもいますので、いつもと違う食事をした際には赤ちゃんがしっかり母乳を飲んでいるか確認してください。

特に気をつけたいのが、市販ルーを使ったカレーです。

お母さんが油脂が多くとろみがあり香辛料を使ったカレーをたくさん食べ過ぎてしまうと、香辛料に慣れていない赤ちゃんのなかには下痢をしてしまう子も。

唐辛子の辛味が母乳に移行する率はごく低いのでカレーを食べはいけないという事はありませんが、あまり連日刺激の強い物ばかりという献立は避けて、刺激物を食べた日は赤ちゃんの様子に気をつけましょう。

もしも赤ちゃんが母乳を少ししか飲まなかった場合は、自分で搾乳しておくと乳腺の詰まりを予防できます。

温かい水分をたくさん摂りましょう

母乳の出を良くし、詰まりなどのトラブルを減らす為には、温かい水分をいつもより多めに摂ることが大切です。

小さな赤ちゃんのお世話をしているとつい自分の事は後回しというお母さんも多いでしょうが、お母さんの健康は赤ちゃんの健康でもありますので、小さな工夫で乗り切りましょう。

例えば朝食でしたら、おむすびにフリーズドライ等の市販レトルトみそ汁をつけるだけでもよいのです。

みそに乾燥野菜や乾燥ワカメ、お麩、かつお節や昆布茶を混ぜた自家製インスタントみそ汁を作って冷蔵や冷凍しておき、大さじ1杯ほどを熱湯で溶かしてもすぐに温かいおみそ汁が飲めます。
カップスープやレトルトスープも活用しましょう。

飲み物はアルコールやカフェインの入っているもの、また冷たいものはなるべく避け、ノンカフェインのハーブティーやほうじ茶、薬草茶を選びます。

お茶は冷蔵庫で冷やしたものを冷たいまま飲むのではなく、温かいまま魔法瓶に入れておくか、冷蔵保存する場合は飲む前に電子レンジで加熱しましょう。外食時には氷を抜いてもらうといいでしょう。

ただし、逆におっぱいが出すぎて困っているという方は水分の摂りすぎは更に母乳量を増やしてしまいますので程ほどに。

母乳育児中にオススメの食事は

妊娠中には、いつもより若干多めのたんぱく質、カルシウム、ミネラル、鉄分、葉酸を心がけて下さい。

例えばたんぱく質は肉類、魚介類、大豆等に多く含まれますが、同じ食べ物ばかりを食べるのはアレルギー予防の為には良くないとされていますので、日によって鶏肉、豆腐、魚、豚肉、といった風に食材を変えていく事をオススメします。

緑黄色野菜、淡色野菜、海草やキノコ、たんぱく質、穀類、果物を1日で満遍なく食べるのは難しいでしょうが、数日単位で見た時にバランスがとれるようにするといいですよ。

まとめ

美味しい母乳はバランスの良い食事から。とはいえ、お母さんに過度のストレスがかかっても良くありません。

何事もほどほどに、ときには3時のおやつに甘いものを少し食べてもいいんです。

赤ちゃんが母乳を飲んでくれるのは短い期間だけですから、母乳育児をぜひ楽しんでください!