乳頭混乱というのは、赤ちゃんが哺乳瓶でのミルクならば飲むのに、母乳を飲んでくれなくなることです。おっぱいを嫌がって吸ってくれなかったり、真剣に飲まずに遊びのみをしてしまうといった場合があります。

母乳を拒否されると、お母さんはまるで母親の自分を拒否されてしまったように感じますが、そうではなく「おっぱいよりもミルクの方が楽に飲めていい」と赤ちゃんが感じている状態です。

そこで今日は、乳頭混乱について、いろいろまとめてみました。

乳頭混乱の原因は?

乳頭混乱になる原因はいくつかあります。

赤ちゃんがおっぱいを飲むのがまだへたっぴな新生児の時期に、楽に飲める哺乳瓶でミルクをあげてしまうと、乳頭混乱になりやすくなります。この為、WHO(世界保健機関)とユニセフは、母乳育児を成功させるためとして、

  • 母乳を飲んでいる赤ちゃんにゴムの乳首を与えない事。
  • 母親に授乳の指導を十分にし、もし赤ちゃんから離れる事があっても母乳の分泌を維持する方法を教える事。

などの10カ条の声明を出しています。

哺乳瓶のゴムの乳首を吸うのに必要な力は、おっぱいを飲む力の数十分の一という説もあり、まだ力の弱い小さな赤ちゃんは「とにかく楽にたくさん飲めるほうがいい!」となってしまいやすいのです。

赤ちゃんの吸う力が弱くて、おっぱいを飲みたいのに出てこないイライラから赤ちゃんがおっぱいを嫌がるようになる場合もあります。

どう対処すればいい?

まずは、授乳を根気強く行いましょう。

特に生まれたての時期は、赤ちゃんの口も小さく飲む力は弱く、お母さんも不慣れで乳首をうまく口に入れられないなど、お互いに汗だくで何十分も格闘したという方もいます。

最初はこわごわ、そーっと乳首を赤ちゃんの口にくわえさせてしまいがちですが、それでは赤ちゃんは上手におっぱいを飲めません。

授乳前に乳首をマッサージして柔らかくし、赤ちゃんの口のなかにぐいっと力強く押し込むと、赤ちゃんが吸いやすいようです。

最初のうちは大変でも、毎日頻回で授乳しているうちにお互いに慣れてきますし、赤ちゃんは日々成長して吸う力も強く上手に吸えるようになってきます。

慣れるまでは根気が大切になります。

乳首から直接はどうしても嫌がる場合には、乳首保護器をお母さんの乳首にかぶせてその上からおっぱいを吸ってもらうという方法もあります。乳首保護器での授乳になれてきたら、保護器を使う頻度を減らしていきます。

母乳とミルクの混合にする場合には、まず母乳を吸ってもらいそれからミルクを足すほうが乳頭混乱を克服しやすいですが、お腹がすき過ぎていると、飲みにくいおっぱいをのけぞって嫌がる赤ちゃんもいます。

そんな場合には、少しだけミルクをあげてお腹を落ち着かせてからおっぱいをあげるという方法も良いでしょう。

哺乳瓶は、乳頭混乱を避けるためのお母さんの乳首に近い吸い心地の哺乳瓶も市販されていますので、最初からそういったものを用意するのもお勧めです。

赤ちゃんと離れなければならない時は?

事情があり赤ちゃんと離れなくてはならない場合、その間お母さんのおっぱいをほうっておくと、おっぱいの量が減ってしまう場合があります。

おっぱいの分泌が減ると赤ちゃんは飲みにくくなりますので、なるべく分泌量を維持する工夫が必要になります。

おかあさんの母乳は、空っぽになると「赤ちゃんのおっぱいが足りないからもっと作って!」という命令が、満タンの時間が長いと「もういらないよ。生産を減らして」という命令が出る仕組みになっていますので、赤ちゃんと離れていたり、乳頭混乱で飲んでもらえない場合でも3時間ごとに搾乳しておく事で、母乳量を維持、増加させられます。

搾乳した母乳は、清潔な環境で搾乳したものでしたら赤ちゃん用品店にある母乳用パックにいれ、冷蔵や冷凍で保存しておきあとから赤ちゃんに飲ませる事ができます。

搾乳した母乳を、母乳と同じように飲める哺乳瓶で飲ませながら、根気強く直接母乳も吸わせていくことで、おっぱいを上手に吸えるようになりますよ。

誰かに相談したい場合は

出産した産院で相談できますが、里帰り出産して自宅に戻ってきてから困ったという方もいらっしゃるとおもいます。

その場合、お近くの産婦人科や助産院で母乳マッサージ、母乳外来を行っている場合がありますので、連絡してみてください。

母乳外来の対応はどこも同じではありませんので、ご自分に合うところをみつけられると良いですね。

母乳育児は良いものですが、乳頭混乱で強くイライラしたり落ち込んでしまう場合、赤ちゃんにお母さんの焦燥や悲しみが伝わって、お互いに辛くなってしまう事もあります。

いっそミルクに切り替えてストレスなく笑顔で育てられるのであれば、ミルクに切り替えてしまうという思い切りも時には必要です。